この記事を読めば韓国のSNSやドラマでよく見かける「개취(ケチ)」の意味や使い方、似ている言葉との違いまでまとめてわかります。
K-POPの推し活やコミュニティで「개취존중」というコメントを見かけて、なんとなく意味は察してるけど正確なところが気になってる、という方も多いんじゃないでしょうか。
実はこの言葉、発音が日本語の「ケチ」に似ていることもあって誤解されやすいんですよね。
そのあたりも含めて、深堀りしていきますね。
「개취」って結局どういう意味?基本のニュアンスをまず解説
「개취(ケチ)」は漢字で書くと「個趣」で、「개인의취향(個人の趣向)」を短くした略語です。
日本語にすると「個人の好み」や「人それぞれの趣味」がいちばん近い訳になると思います。
「個人の趣向」を省略した若者言葉
韓国語では単語を2文字ほどに縮める省略文化がかなり根強くて、「개취(ケチ)」もその流れで生まれた言葉のひとつです。
ニュース記事でも「‘개취’는‘개인의취향’을줄인말이다(『개취』は『개인의취향』を縮めた言葉だ)」とはっきり説明されています。
つまり公式な辞書用語というより、日常会話やネットで自然に広まった俗語という位置づけですね。
「好みは人それぞれ」というニュアンスが強い
ただの「好み」というより、
「自分の好みだから、それでいいでしょ」
「人と違ってもいいから干渉しないでね」
という、ちょっと自己主張が混ざったニュアンスを含んでいることが多いです。
内心「なんでそれが好きなのか正直よくわからないけど、本人がそう言うなら別に口出しはしないよ」という気持ちが裏に隠れているとされています。
つまり単に「好き嫌い」を表す言葉ではなくて、価値観の違いを前提にそれを認め合おうとする空気感がセットになっている言葉なんですね。
語源をたどると見えてくる「개취」の成り立ち
ここでは「개취」がどこから生まれてどう広まったのか、その背景を整理します。
元の言葉は「개인의취향」
繰り返しになりますが、もとの形は「개인의취향(個人の趣向)」です。
韓国語のニュース記事の中には、
「취향은본질적으로'개취'여서이앨범들은온전히필자개인취향임을감안해읽어주시길바란다
(趣向は本質的に『개취』だから、このアルバムの評価は完全に筆者個人の趣向だと踏まえて読んでほしい)」
という表現で使われている例もあります。
音楽レビューのような個人の感想が強く出るコンテンツで「これはあくまで개취だからね」と前置きする使われ方をしているのが印象的です。
バラエティ番組で「わからない人」も多かった
ちょっと面白いエピソードがあって、2021年に韓国のバラエティ番組「놀면뭐하니?」で新語クイズが出題された際、司会のユ・ジェソクが타쿠재훈(タク・ジェフン)に「개취」の意味を聞いたところ、彼は「X취했다(酔っ払った)」と答えて笑いを誘ったそうです。
この一件からもわかるように、「개취」は若い世代やネットを日常的に使う層にはすっかり浸透しているものの、世代が違うとまったく通じない場合もある言葉なんですよね。
逆に言うとこの言葉を使いこなせるかどうかが、ネットスラングへの馴染み具合を測るちょっとしたバロメーターになっているとも言えそうです。

「개취」と「취존」「취저」の違いって説明できますか?
この3つの言葉はセットで使われることが多いのでそれぞれの役割を分けて理解しておくと安心です。
「취존」は好みへの尊重を表す言葉
「취존(チュィジョン)」は「취향존중(趣向尊重)」の略で、「あなたの好みを尊重するよ」という意味になります。
「개취」自体は名詞的に「個人の好み」を指すだけですが、「취존」はそこに「認める」「口出ししない」という行動や態度がプラスされている言葉です。
実際の会話では「개취존중(개취존중)」という形で、ふたつがくっついて使われるケースがかなり多いんですね。
「취저」は好みにぴったり合うという意味
もう一つの「취저(チュィジョ)」は「취향저격(趣向狙撃)」の略で、「まさに自分の好みを狙い撃ちされた」つまり「めちゃ好み」という意味合いです。
「개취」が中立的に「好みは人それぞれ」と説明する言葉なのに対して、「취저」はポジティブな感情がぐっと強く出ている表現だと考えるとわかりやすいと思います。
| 言葉 | 元の形 | 意味の中心 |
|---|---|---|
| 개취 | 개인의취향 | 個人の好み、人それぞれの趣向 |
| 취존 | 취향존중 | 好みを尊重する態度 |
| 취저 | 취향저격 | 好みにぴったり合うこと |
こうして並べてみると개취はいわば土台になる言葉で、そこから취존や취저のような表現が枝分かれしているような関係性が見えてきますね。
実際どう使うの?「개취」を使った例文とシーン別解説
理屈だけだとイメージしづらいので具体的な使われ方を場面ごとに見ていきますね。
日常の好みの違いを表すとき
夫婦や友人同士で、片方が気に入った商品をもう一方はそこまで気に入らない、というような場面で
「그건본인의개취지
(それは本人の好みだからね)」
と言うようなケースがあります。
日本語なら「それは好みの問題だから」というくらいの軽い感覚に近いです。
食べ物や味の好みを話すとき
韓国のグルメ系の記事では
「로스터리카페들은맛있는커피의기준을‘개취’로삼는다
(ロースタリーカフェは美味しいコーヒーの基準を『개취』とする)」
というように、絶対的な正解がない味の話題で使われている例もありました。
ミントチョコレートが好き嫌いで分かれるのはよくある話ですが、
「나는그치약맛을왜먹는지모르겠지만개취존중
(あの歯磨き粉みたいな味をなんで食べるのかわからないけど個人の好みだから尊重するよ)」
というやりとりも紹介されていてこれぞ개취の典型的な使い方だなと感じました。
SNSでレビューや感想を添えるとき
音楽や映画のレビューで自分の評価があくまで主観であることを示すために添える使い方もよく見られます。
「이앨범들은온전히필자개인취향임을감안해읽어주시길바란다
(これらのアルバムは完全に筆者個人の好みであることを考慮してお読みいただきたい。)」
という一文のように、自分の感想が一般的な評価とは違うかもしれないことを断っておく、いわば謙遜のクッション言葉としての役割ですね。
日本語の「ケチ」と発音が似ている?聞き間違いに注意したいポイント
日本語話者にとって特に紛らわしいポイントなので、意識して分けて説明しますね。
発音が「ケチ」に近く聞こえることがある
韓国語クイズを扱った情報では「개취(ケチ)」という読みが日本語の「ケチ」(金銭に細かい、意地悪という意味)とかなり似ていることを取り上げていました。
実際、私も最初に音だけで聞いたときは「え、それって日本語のケチと同じ意味なの?」とちょっと戸惑った覚えがあります。
ただ結論としては意味は完全に別物です。
日本語のケチのような否定的な評価の言葉ではなく、「個人の好みだから尊重してほしい」というポジティブないしニュートラルな文脈で使われる言葉なんですね。
混同すると意味が正反対になるので気をつけたい
もし「개취」を日本語の「ケチ」と同じ意味で受け取ってしまうと、相手が「これは개취だから」と言った意図を「これはケチだから」とネガティブに読み違えてしまう恐れがあります。
発音の近さだけで意味を判断せず、文脈から「好みの話をしているんだな」と捉えるのが安全だと思います。
辞書にはもう一つ別の「개취」もある?知っておきたい豆知識
「개취」には植物名や漢字語としての別の意味も存在する
国語辞典を調べると、実は「개취」には「국화과의여러해살이풀(キク科の多年草)」という植物としての意味や、「改娶(妻を亡くしたり離婚した人が再婚すること)」という漢字語としての意味も別に存在しているようです。
ただこれらはかなり専門的、あるいは古い用法で、現代のSNSやドラマの文脈で「개취」と出てきたら、まず「개인의취향」の略語だと考えて間違いないと思います。
同音異義語がいくつも存在する言葉だと知っておくと、辞書検索でびっくりしなくて済みますね。
SNSやオンラインでの「개취」の使われ方と注意したいこと
実際のオンライン上での使われ方や、使う上での注意点をまとめます。
「개취인정」など派生表現も一緒に覚えると便利
「개취존중」のほかにも「개취인정」という形で、「あなたの好みを認める」という似た意味の言い回しが使われることもあります。
どちらも「相手の好みに口を挟まない」という穏やかな態度を示す表現なので、セットで覚えておくと会話やコメント欄の理解がスムーズになると思います。
芸能ネタとの絡みで使われることもある
アイドルグループ「ASTRO」のメンバーであるチャ・ウヌに関連して、「최최차차(最愛は最愛、チャウはチャウ)」という新語とセットで「개취」が取り上げられた例もありました。
これは
「一番好きな推しがいても、チャ・ウヌの顔がいいのは客観的に認める」
という意味の言葉で、개취の
「好みは尊重しつつも、みんなが認める部分は別にある」
という価値観と案外近いところにある感覚だなと個人的に思いました。
あくまで私の見立てですが韓国のファンダム文化には「自分の推し」と「一般的な評価」を分けて語る土台が根付いていて、개취という言葉もその感覚を支える言葉のひとつなのかもしれません。
目上の人やフォーマルな場では避けたほうがいい
「개취」はあくまで略語のネットスラングなので、ビジネスメールや目上の人との会話といったきちんとした場面では、省略しない「개인적인취향입니다(個人的な趣向です)」のような表現に言い換えるほうが自然です。
友人同士のカジュアルな会話やSNS、コメント欄といったくだけた場面で使うのが基本だと考えておくといいと思います。
まとめ
「개취」についてポイントを整理しますね。
- 「개취」は「개인의취향(個人의趣向)」を略した韓国語のスラングで、「個人の好み」という意味
- 単なる好き嫌いの表現ではなく「好みは人それぞれだから尊重してほしい」というニュアンスを含む
- 「취존(趣向尊重)」「취저(趣向狙撃)」とセットで使われることが多く、それぞれ役割が違う
- 発音が日本語の「ケチ」に似ているが意味は全く異なるので、聞き間違いに注意したい
- カジュアルな会話やSNS向けの言葉なので、フォーマルな場では言い換えたほうが自然
好みの違いをやわらかく伝えたいときにぴったりの言葉なので韓国語のコミュニティやドラマのセリフで見かけたら、ぜひ意味を思い出してみてくださいね。

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