この記事を読めば韓国語の핑(ピン)が通信の遅延とゲームの位置合図という二つの意味でどう使い分けられているのか、由来から実際の会話例、数値の目安、対策まで一通りわかります。
韓国のゲーム配信で「핑찍어!」と聞こえたり、回線速度の画面で핑という表示を見かけたりして、「これってどっちの意味?」と戸惑った経験はありませんか?
私も最初はまったく区別がつきませんでした。
핑(ピン)の意味と由来
ここを読むと핑(ピン)という言葉がどこから来て、どうして二つの意味を持つようになったのか、土台の部分がつかめます。
英語pingをハングルで書いた言葉
핑は英語の「ping」をハングルで表記した外来語です。
もともとはコンピューターの用語でネットワークの相手に小さな信号を送り、返事が戻ってくるまでの時間を測る仕組みを指します。
送った信号が往復する時間はミリ秒(ms)で表されます。数字が小さいほど反応が速い。
とてもシンプルな指標ですよね。
名前の由来はソナーの音
pingの名前は潜水艦のソナーが出す「ピン」という音から来ています。
プログラムを書いたのはマイクムースという人で、本人が「反響定位(エコーロケーション)の考え方にちなんで名付けた」と書き残しています。
1983年12月に、当時勤めていた研究所のネットワークで妙な挙動に出くわしたのがきっかけだったそうです。
ちなみに、ソナーから来たという由来を知るとエコー要求(Echo Request)とエコー応答(Echo Reply)という用語もすっと腹落ちします。
略語だというのは後づけの説明
「Packet InterNet Groper」の略、という説明は今でもよく見かけます。
ただ、作者本人はpingは略語ではなくソナーの比喩だと明言しています。
この略語はあとから別の研究者が当てはめた言葉遊び、いわゆるバクロニムだそうです。
韓国語の解説でも略語説がそのまま載っていることがけっこう多いので、私は「そうなんだ」と鵜呑みにしないほうがいいかなと思っています🙂
通信での핑の使い方
ここではネット回線やゲームサーバーの遅延を表す핑の言い方と、具体的な数値の目安、自分で測る方法がわかります。
핑이높다と핑이낮다
遅延が大きいときは「핑이높다」(ピンが高い)、小さいときは「핑이낮다」(ピンが低い)と言います。
日本語の「ラグい」に近い場面で使う表現ですね。高いか低いかの目安は、次のとおりです。
| ミリ秒 | 体感の目安 |
|---|---|
| 20未満 | 非常に優秀 |
| 50未満 | とても良い |
| 100未満 | 平均的 |
| 150以上 | ラグが出はじめる境目 |
同じ150msでものんびりしたゲームなら気にならず、撃ち合いのゲームなら致命的です。
ここは遊ぶジャンルによって受け取り方が変わるところだと思います。
ピングテストのやり方
自分で測るなら、Windowsのコマンドプロンプトでpingコマンドを使います。
Windowsキーを押して「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開きます。
あとはpingに続けて、スペースを空けてサイトのアドレスを入力するだけ。
回数を指定すれば、複数回の平均も出せます。
送っているのは、ICMPというプロトコルのエコー要求で、事が返ってくれば接続できている証拠になります。
ルーターのアドレスに送ってみて速ければ、家の中の回線は問題なし。外のサイトだけ遅ければ原因は回線の先にある可能性が高い。
こんな切り分けができるのが便利なんです。
パケットロスとセットで見る
핑と一緒に覚えておきたいのが、패킷손실(パケットロス)です。
通信の途中でデータが失われることで、핑が高い場合と同じように、ラグやキャラが引き戻される「ラバーバンディング」の原因になります。
一般に、1%失われるだけでも通話やゲーム、動画の体感がかなり悪くなると言われています。
핑の数字がきれいなのにラグい、というときはパケットロスを疑ってみてください。
私の見立てではこの視点を知っているだけで原因探しがぐっと早くなるはずです。
地域ごとの핑の目安
遠くのサーバーほど遅延が増えるのは物理的な距離のせいです。
韓国の回線事情をもとにしたある程度の目安として、東北アジア圏なら20〜60ms、アメリカ西海岸で80〜140ms、ヨーロッパは200〜300msほどとされています。
あくまでおおまかな数字ですが、日本から韓国のサーバーで遊ぶなら、かなり有利な位置にいることになります。
ざっくりした試算ですが神戸からソウルまでの距離は約900km。
光ファイバー内の光の速さで往復を計算すると、理論値は10ms~20ms前後になるはずです。
実際は中継機器を通る分だけ増えるので細かく検証してないけど、20〜40msあたりに落ち着くのかなという気がします。
ゲームでの핑찍다
ここを読むとゲームで「핑찍다」と言うときの位置合図としての핑と、その種類や使い方がわかります。
핑찍다は場所を知らせる合図
オンラインゲームではマップ上の場所や敵、アイテムを仲間に知らせる合図も핑と呼びます。
「찍다」は「打つ、押す」という意味の動詞なので、「핑찍다」で「ピンを打つ」。
マップにピンを刺すイメージに近いです。
AOSと呼ばれるジャンルのゲームで仲間に信号を送ってプレイを円滑にする仕組みを、スマートピンと呼びます。
言葉で説明する時間のない対戦中に、ワンクリックで意思を伝えられる。ボイスチャットが使えない場面でも助かる機能ですよね。
핑の種類
韓国でこの用法がとくによく使われるのがリーグオブレジェンドです。
ゲーム内では方向によって合図が変わり、上が「危険」、右が「行きます」、下が「助けて」、左が「敵が消えた」という配置になっています。
韓国のプレイヤーはそれぞれに愛称をつけています。
- 위험핑(危険ピン):赤色で表示される警告の合図
- 간다핑(行きますピン):合流を知らせる合図で、ミッドやジャングルがよく使う
- 백핑(後退ピン):注意や撤退を促す合図
- 지원핑(支援ピン):味方を呼び寄せる合図
- 미아핑(ミアピン、疑問符ピン):敵の姿が見えなくなったことを伝える合図
キー割り当てはCtrl、Alt、G、Vなどの複数のショートカットがあり、設定によって違います。
他のゲームでも似た機能があって、ヒーローズオブザストームなら、Gキーを押しながらのドラッグで危険や移動、支援といった合図が出せます。
実際の会話例
- 「여기핑찍어줘」(ここにピンを打ってください)
- 「위험핑찍었어」(危険ピンを打ちました)
- 「핑이너무높아서못하겠어」(ピンが高すぎてプレイできません)
- 「핑테스트해봐」(ピンテストをしてみて)
動詞が「찍다」なら位置の合図、「높다」や「낮다」なら遅延の話。
この見分け方を覚えておくと、聞き取りがぐっと楽になります😊
二つの意味をつなぐ私の考察
通信の핑とゲームの位置合図の핑。
同じ単語なのに、なんだか別物ですよね。
でも私は、ソナーという由来を知ると二つは意外と近いんじゃないかと思っています。
ソナーの本来の役目は、音を出して「何がどこにあるか」を知ること。
通信のpingは「相手が生きているか、どのくらい遠いか」を確かめる動きで、ゲームのピンは「ここに何かがある」と仲間に知らせる動きです。
どちらも「信号を出して存在や位置を伝える」点が共通しているんです。
本来は応答時間を測る用語だったのがゲームでは位置表示の意味だけが残ったという趣旨の意見がありました。
私の考えでは通信の遅延よりも、マップにピンを刺す動作のほうが原点のソナーに近いのかなという気もしています。
まとめ
- 핑は英語pingの韓国語表記で通信の往復時間を表す言葉です。
- 名前はソナーの音に由来していて、Packet InterNet Groperという略語は後づけの説明です。
- 目安は20ms未満なら優秀、150ms以上ならラグが出はじめます。
- 「핑이높다」は遅延が大きい状態、「핑이낮다」は快適な状態です。
- 「핑찍다」は、ゲームで場所や状況を仲間に知らせる合図を打つことです。
- 動詞が「높다、낮다」なら通信、「찍다」なら位置の合図と覚えると迷いません。
- 対策は有線接続、同じ回線の使用を減らすこと、ルーターの位置の見直しです。
- 数字がよくてもラグいときは、パケットロスも疑ってみてください。
韓国語のゲーム配信を見るときは、ぜひ「핑」の直前の動詞に耳をすませてみてください。
今まで聞き流していた一言がきっとはっきり意味を持って聞こえてくるはずです✨
コメント