「직캠(チッケム)って動画のタイトルによく出てくるけど、正直意味がよくわからない」
そんな風に思ったことありませんか。
この記事を読めば韓国語スラング「직캠(チッケム)」の意味や語源、似ている単語との違い、実際の使い方までまとめてわかりますよ。
K-POPにハマったばかりの人でも推し活を長くやっている人でも、きっと「あ、そういうことだったんだ」と思える部分があるはずです。
「직캠(チッケム)」とはそもそも何?基本の意味からおさらい
まず最初に직캠(チッケム)という言葉が指しているものをシンプルに整理しておきますね。
読み進めるうちになんとなく知っていた単語の正体がはっきり見えてくると思います。
직접+캠코더を略した言葉
직캠(チッケム)は「직접촬영한캠코더영상(チッチョッチャリョンハンケムコドオヨンサン)」という言葉を短くしたもので、直訳すると「直接撮影したビデオカメラの映像」という意味になります。
アイドルグループのパフォーマンス動画のうち、メンバー全員ではなく特定の一人だけを追いかけて撮影した映像を指す言葉として使われているんですね。
もともとはファンが自分のスマホやカメラで直接撮ったものを指していたんですが、今では放送局が制作した高画質バージョンも含めて「직캠」と呼ばれることが多くなっています。
読み方はチッケムでもジッケムでもOK
発音はカタカナで書くと「チッケム」もしくは「ジッケム」となります。
日本語のサイトによって表記がわりと分かれているんですが、どちらも間違いというわけではなくて韓国語の子音のニュアンスをどう捉えるかの違いみたいです。
日本のK-POPファンの間では「推しカメラ」という呼び方で親しまれることも多くて、推し活の醍醐味の一つとされているみたいですよ。
「직캠(チッケム)」と似ている単語との違いを整理
직캠だけじゃなくて、팬캠や직찍といった似たような言葉もよく見かけますよね。
ここでは意味がかぶりがちな単語を一つずつ比べてみます。
팬캠との違いはほぼない
팬캠(ペンケム)は英語のfancamに由来する言葉で、意味としては직캠とほぼ同じです。
海外のファンの間ではfancamという呼び方の方が定着していて、この言葉自体が韓国のネットユーザーから生まれたと言われています。
なので직캠と팬캠、どちらの単語で調べても大体同じような動画が出てくると思って大丈夫かもしれません。
厳密な使い分けは特になさそうです。
직찍は写真も含む広い言葉
직찍(チッチッ)は「直接撮った」を縮めた言葉で、写真にも動画にも使われる少し広い範囲を指す単語です。
직캠が主に動画を指すのに対して、직찍はSNSにファンが直接撮影した写真をアップするときのタグとしてもよく使われています。
この辺りは投稿する側の感覚で自然と使い分けられている印象ですね。
고정캠や풀캠、페이스캠との違い
もう一つ知っておくと便利なのが고정캠(コジョンケム)や풀캠(プルケム)です。
これはグループ全体を固定した位置から撮り続ける映像のことで一人だけを追う직캠とは対象範囲が違います。
それに페이스캠(フェイスケム)という言葉もあって、これはメンバーの顔にぐっと寄って撮影した映像のことを指すみたいです。
まとめると직캠は一人を追う映像全般、고정캠は固定視点でグループ全体、페이스캠は顔にフォーカスしたクローズアップ、というイメージで捉えておくとわかりやすいと思います。
직캠(チッケム)はいつから広まったの?歴史をたどってみる
「そもそもこの文化っていつ始まったんだろう」って気になった人もいるんじゃないでしょうか。
ここでは직캠のルーツをたどってみます。
2010年、少女時代のステージが元祖と言われている
記録に残っている最初のファンカムは2010年、少女時代が南楊州総合運動場で「Oh!」を披露したときのものだとされています。
このとき撮影されたのはグループ全体ではなく、メンバーのクォン・ユリさんだけにフォーカスした映像だったそうです。
ここから、一人を追う動画という形式が徐々に定着していったと考えられているんですね。
ただ、これはあくまで一つの記録として広く知られているものであってそれ以前に似たような映像がなかったと確定しているわけではないと思います。
この辺りは憶測になりますが、ファン文化として自然発生的に生まれた側面もあるのかもしれません。
YouTubeとSNSの普及が拍車をかけた
その後YouTubeやTwitterが普及していったことで、직캠(チッケム)という文化は一気に広がりました。
特にコロナ禍でオフラインのコンサートが難しくなった時期には、放送局が制作した직캠が音楽番組の代わりのように視聴される機会が増えたとも言われています。
個人的にはこの時期に직캠がただのファンの記録映像から、番組を支える一つのコンテンツ形態にまで格上げされていったんじゃないかなと感じています。
実際どう使う?例文で見る직캠(チッケム)の使い方
言葉の意味だけわかっても実際の使い方が見えてこないと少し不安ですよね。
ここでは具体的な会話やSNSでの使われ方を見ていきます。
ファン同士の会話でのパターン
例えば
「직캠보고팬됐어요
(직캠を見てファンになりました)」
というのはSNSのコメント欄でよく見かける表現です。
他にも
「이직캠또봤어요(この직캠、また見ちゃいました)」
のように、繰り返し視聴していることを伝える言い回しも定番みたいですね。
日本語で言うなら「この動画、何回もリピってます」みたいな感覚に近いんじゃないかなと思います。
動画タイトルでの表記パターン
YouTubeで検索すると「(メンバー名)직캠」というタイトルの動画がずらっと並んでいるのを見たことがある人も多いはずです。
放送局の公式チャンネルが上げているものも、ファンが個人で撮影したものも、どちらも同じフォーマットで並んでいることが多いので視聴する側からすると出どころの違いが意外とわかりにくいなと感じることもあります。
직캠(チッケム)を取り巻く著作権のリアルな事情
직캠には権利関係のちょっとした裏事情があるんです。
放送局が権利を独占していた過去
もともと音楽番組で撮影された직캠映像の著作権は、慣行として放送局側が持つことになっていました。
歌手が音楽番組に出演する際、事前に個別の契約書を交わすことがなかったため、撮影された映像の権利は自動的に放送局のものとされていたんですね。
これによって、所属事務所側が「自分たちのアーティストが歌っている映像なのに権利が事務所にない」という不満を抱えていた時期があったようです。
2020年に公正取引委員会が動いた
この状況を変えようとしたのが韓国の公正取引委員会でした。
2020年7月、放送局と芸能事務所の間で交わす標準契約書の制定を進めるという発表がありました。
これによって、放送局が制作した歌手の映像を勝手に収益化することが難しくなる方向に進んでいったんです。
ちなみにこのニュースが出た当初、「もう직캠が見られなくなるのでは」という心配の声がファンコミュニティで広がったこともあったみたいですが、実際には視聴自体ができなくなるという話ではなく、収益の分配ルールを整えるための動きだったようです。
この辺りの経緯はファンとして楽しんでいる映像の裏にちゃんとビジネスの仕組みが存在しているんだなと実感させられる話だなと思いました。

推し活で직캠を楽しむときに知っておきたいこと
最後に직캠という言葉が推し活のなかでどんな役割を持っているのかを見ていきます。
입덕직캠って何?沼落ちのきっかけになる動画
입덕직캠(イットクチッケム)という言葉もよく使われていて、これは「입덕(オタクになる、沼にハマる)」と「직캠」を組み合わせた表現です。
つまり、この動画を見たことがきっかけで誰かのファンになってしまった、そんな運命の一本を指す言葉なんですね。
「この직캠見たら絶対ファンになるよ」
というニュアンスで紹介されることが多くてK-POPファンの間ではかなり定番のフレーズになっています。
マーケティングとしての活用も増えている
最近では직캠がただのファンサービスではなく、グループの知名度を上げるためのマーケティング手段としても使われるようになってきているみたいです。
事務所側が직캠の再生回数やコメント数を分析して、次のプロモーション戦略に反映させているという話もあります。
ただこれは自分の見立ての範囲になりますが映像を通してメンバーの個性がより伝わりやすくなることが、結果的にグループ全体の人気にもつながっているんじゃないかなと感じています。
まとめ
직캠についてここまで見てきた内容を整理すると次のようになります。
- 직캠は「직접촬영한캠코더영상」の略で、特定メンバーだけを追った映像を指す言葉
- 팬캠とほぼ同じ意味で使われ、海外ファンの間ではfancamという呼び方が主流
- 직찍は写真も含む言葉で、고정캠や페이스캠とは撮影対象の範囲が異なる
- 最初のファンカムは2010年の少女時代のステージだと言われている
- 2020年に韓国の公正取引委員会が放送局と事務所の標準契約書制定を進め、権利関係の整備が進んだ
- 입덕직캠はファンになるきっかけになった動画を指す言葉として定着している
こうして見てみると직캠という一言の裏には、ファン文化の歴史やビジネスの事情までけっこう詰まっているんだなと感じますね。
今度お気に入りの직캠を見るときはこんな背景も思い出してみると、また違った角度で楽しめるかもしれません。
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