내로남불って結局どういう意味?韓国政治ニュース頻出語をゼロから解説

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この記事を読めば韓国語の流行語「내로남불(ネロナムブル)」がどんな意味を持つ言葉なのか、誕生した背景や具体的な使い方まで、まるっと理解できると思います。

韓国ドラマやニュースで頻繁に耳にするのに、なんとなく雰囲気でしか分かっていなかった方もけっこうすっきりするんじゃないでしょうか。

政治ニュースの解説記事を読んでいて突然出てきて戸惑った経験がある方、実はかなり多いはずです。

目次

내로남불(ネロナムブル)とは何か基本の意味

まず結論からお伝えすると、내로남불(ネロナムブル)は

「自分がすれば良いことで、他人がすれば悪いこと」

というダブルスタンダードを皮肉る韓国語の新造語です。

直訳するとどんな意味か

내로남불は「내가하면로맨스,남이하면불륜」という文章の頭文字を組み合わせた略語です。

日本語に直訳すると「私がすればロマンス、他人がすれば不倫」という意味になります。

同じ行動でも、自分がやれば正当化されて美化されるのに、他人が同じことをやると激しく非難される。

そういう身勝手な二重基準を指摘するときに使われる言葉なんですよね。

国立国語院の公開辞典「우리말샘」では

「他人がするときは非難していた行為を、自分がするときは合理化する態度」

と定義されています。

略語のもとになった元のフレーズ

意外と知られていないんですがこの言葉は最初から不倫の話をしているわけではなくて、あくまで比喩として恋愛のたとえを使っているだけなんです。

実際の場面では政治家の発言撤回や企業の対応の矛盾、身近な友人関係のトラブルなど、恋愛や不倫とは全く関係ない場面でも幅広く使われます。

むしろ政治用語としての使用頻度のほうが圧倒的に高いというのが実情みたいです。

내로남불(ネロナムブル)の語源と誕生の背景

いつ誰がこの言葉を使い始めたのかその成り立ちを見ていきます。

1990年代政界で生まれた表現

내로남불のルーツは1990年代初頭にさかのぼります。

当初は「남이하면스캔들,내가하면로맨스(他人がすればスキャンダル、私がすればロマンス)」という形で使われていたそうです。

今のかたちに落ち着くまでには微妙に言い回しが変化していった過程があったんですね。

박희태(朴熺太)元国会議長の発言がきっかけ

政界での使用が明確に記録されているのは1996年です。

第15代総選挙の直後、与党だった新韓国党が野党議員を引き抜いたことに対して、野党の새정치국민회의が猛烈に批判しました。

その反論として、当時の박희태国会議長が「내로남불」という言葉を使って応酬したというのが有力な説として伝えられています。

政治家同士の口論から生まれた言葉が30年近く経った今でも現役で使われ続けているというのは、なかなか興味深い現象だなと思います。

예술・외설など派生パロディ

1990年代中盤から後半にかけては、同じ構造を使ったパロディ表現もいろいろ生まれました。

「내가하면예술,남이하면외설
(私がすれば芸術、他人がすれば猥褻)」

「내가하면오락,남이하면도박
(私がすれば娯楽、他人がすれば賭博)」

など、相手の言動の矛盾を突く表現として広がっていったようです。

ひとつの言葉の型がここまで応用される例って他の韓国語の新造語でもそこまで多くない気がします。

아시타비(我是他非)との関係

내로남불を語るうえで外せないのが、この言葉を漢字語に置き換えた「아시타비(我是他非 / アシタビ)」の存在です。

教授新聞が選んだ理由

2020年、韓国の大学教授を対象にアンケートを実施している教授新聞が「今年の四字熟語」として選んだのが아시타비(我是他非)でした。

全国906人の教授を対象にしたメール調査で、6つの候補のうち複数回答可の形式で合計1812票が集まり、そのうち588票、割合にして32.4パーセントを獲得して1位になったんです。

これって半分近い教授がこの言葉を選んだわけじゃないですが、それでも6択の中でダントツの支持を集めたということですから、当時の韓国社会がどれだけ내로남불的な状況にうんざりしていたかが伝わってきますよね。

아시타비(我是他非)の直訳と意味

아시타비は「나는옳고남은그르다(私は正しくて他人は間違っている)」という意味の漢字語です。

もともと故事成語として存在していた言葉ではなく、내로남불を漢字表現に翻訳する形で新しく作られた造語だという点は、しっかり押さえておきたいポイントです。

教授新聞自身もこれは伝統的な四字熟語というより新造語に近いと説明しています。

つまり、내로남불という口語的な流行語にもう少し文語的で格式ばった響きを与えたのが아시타비ということになりますね。

使い方と例文

ここでは実際にどんな場面でこの言葉が使われているのか、具体的に見ていきましょう。

政治批判での使用例

내로남불は今でも韓国の政治報道で頻出のワードです。

与党と野党がお互いの不祥事を批判し合う場面や、政治家自身の発言が過去の発言と矛盾している場面などで

「그건내로남불이잖아요
(それってダブルスタンダードじゃないですか)」

のように使われます。

ある雑誌記事では政治記事の中に내로남불という表現が昔からある言葉のように自然に登場しているという指摘もありました。

日常会話での使用例

とはいえ、政治の場面に限らず日常会話でもわりと気軽に使われています。

「너그거내로남불이야
(あなたそれ、ダブルスタンダードだよ)」

のように友人同士の軽いツッコミとしても使える言葉なんです。

たとえば自分が遅刻したときは平気なのに、相手が少し遅れただけで怒る人に対して

「それ、내로남불じゃない?」

とツッコむようなイメージですね。かなり汎用性の高い言葉だと思います。

発音とハングルの読み方

発音は「ネロナムブル」に近い音になります。

ローマ字表記だとnaeronambulやnae-ro-nam-burと表記されることが多いです。

「내(ネ)」「로(ロ)」「남(ナム)」「불(ブル)」の4音節がそれぞれ

「내가(私が)」
「로맨스(ロマンス)」
「남이(他人が)」
「불륜(不倫)」

の頭を取っているので、発音を覚えるときは元の文章と一緒にイメージすると定着しやすいと思います。

내로남불と위선の違い

これは意外と見落とされがちなポイントなんですが、내로남불と위선(偽善)は似ているようで実は違う概念なんです。

위선との違いをどう考えるか

韓国語学習者向けの質問サイトでのやり取りを見ていると、ネイティブスピーカーの間でも「내로남불は偽善という意味ではない」という指摘がされています。

위선は表面上だけ善人のふりをすることを指すのに対して、내로남불は自分と他人とで評価の基準そのものを変えてしまう二重の物差しを指す言葉だという区別です。

つまり、演技として善人を装う偽善と、無自覚あるいは意図的に基準をずらすダブルスタンダードは似ているようで焦点が違うんですよね。

この違いを踏まえずに単純に「hypocrisy」や「偽善」と訳してしまうと、ニュアンスがずれてしまう可能性があります。

英語や日本語の類似表現との比較

最後に他の言語でこの概念がどう表現されているのかを整理しておきます。

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表現言語ニュアンス
내로남불韓国語自分と他人で評価基準を変える二重基準
double standard英語同一の状況に異なる基準を適用すること
아시타비(我是他非)韓国語(漢字語)私は正しく他人は間違っているという態度
ダブルスタンダード日本語二重基準という意味で内로남불とほぼ同義

英語圏のサイトでも「hypocrisy or double standards」と説明されることが多いですが、先ほど触れたようにネイティブの間では偽善とは区別する意見もあるので、翻訳する際はdouble standardのほうがニュアンス的に近いのかなという気がしています。

まとめ

내로남불は韓国社会を語るうえで欠かせないキーワードだと感じました。

最後に要点を整理しておきますね。

  • 내로남불は「내가하면로맨스,남이하면불륜」の略語で、自分と他人で評価基準を変えるダブルスタンダードを指す言葉
  • 1990年代の韓国政界で生まれ、1996年の박희태元国会議長の発言が有名なエピソードとして伝わっている
  • 2020年には漢字語版の아시타비(我是他非)が教授新聞の今年の四字熟語に選ばれ、教授906人の投票のうち32.4パーセントを獲得した
  • 政治批判だけでなく日常会話でも「그거내로남불이야」のように気軽に使われる
  • 위선(偽善)とは焦点が異なる概念なので、翻訳や理解の際は区別したほうが正確

韓国のニュースやドラマを見ていると本当によく登場する言葉なので、この機会に意味と背景をセットで覚えておくと、次に出会ったときの理解の深さがぐっと変わってくると思います。

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